大倉から丹沢山経由 蛭ケ岳登山 秋 9月 ~丹沢登山LIFE.com

大倉から丹沢山経由 蛭ケ岳登山 秋 9月

   

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大倉から丹沢山経由 蛭ケ岳登山

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2013年9月21日

丹沢の最高峰 蛭ヶ岳

丹沢山塊の最高峰として名高い蛭ケ岳。今回、このページではそんな蛭ケ岳を目指すコースの中でも人気の高い丹沢主脈線をご紹介させて頂きます。

蛭ケ岳には塔ノ岳から丹沢山を経由し登りますがその起点となる塔ノ岳まではヤビツ峠から登る丹沢主脈縦走コースや大倉尾根コース、鍋割稜線コースなどがあり、どのコースも非常に人気のあるコースとなっています。今回はその中でも最短ルートである大倉尾根コースを利用しましたが塔ノ岳までの各コース詳細は過去のページよりご確認頂くこととして今回は塔ノ岳までのコース紹介はほどほどにしまして塔ノ岳から先、蛭ケ岳までをメインにご紹介させて頂きます。

塔ノ岳までのコース紹介バックナンバー

蛭ヶ岳山頂前の登山道、山頂に見える蛭ヶ岳山荘まであと少し

コースタイム 5時間30分 (塔ノ岳→丹沢山→蛭ヶ岳→丹沢山→塔ノ岳)ここでのコースタイムは塔ノ岳から先のコースタイムとなっています。塔ノ岳まではどのコースを利用するのかによりコースタイムが変わってきます。

今回の丹沢登山はまだ夜も明けぬ早朝からの登山と言うこともあり昨今の朝晩の冷え込みを懸念して薄い長袖で登山を開始しましたが歩き始めてすぐに蒸し暑さを感じ額からは汗が流れ始めました。9月も下旬になりますが幸か不幸か晴天に無風も手伝ってなかなかの気温と湿度、まだ半袖の方が快適な登山を楽しめるようです。

環境情報: 晴れ AM 4:50 20.7℃ 68%

夜明け前の丹沢夜明けの雑事場の平

雑事場の平に到着するころには登山道にも朝日が差し込みはじめヘッドライトの灯りも必要なくなってきましたが雑事場の平の木々の隙間から見える朝焼けを拝みたく少し先の見晴茶屋へと急ぎました。そのかいありまして見晴茶屋の前では雲ひとつ無い晴天に映える朝焼けとススキのコラボレーションを楽しむ事ができました。見晴茶屋の前のベンチにザックを降ろし照明装備を仕舞い込み、気温に合わせた半袖の服装へと着替え準備は万端。

早朝の見晴茶屋朝焼けに映えるススキ

・・・勘のいい方はご察しだとはおもいますが今回、夜も明けぬ早朝から大倉を出発しました理由は日帰り蛭ケ岳登山となります。多くの登山ガイドや雑誌などでは蛭ケ岳登山は一泊二日登山が主流となっており、途中の塔ノ岳山頂の尊仏山荘や丹沢山山頂のみやま山荘、蛭ケ岳山頂の蛭ケ岳山荘に一泊するような登山計画が紹介されています。確かにそれら山荘に一泊する登山計画もまた山頂での夕日や夜景、また山男達との触れ合いなど多くの魅力を兼ね揃えており素晴らしいものです。

そんな魅力を差し置いて今回、蛭ケ岳山頂日帰り登山をご紹介する訳は・・・特に見当たりません(汗

ただ一年の中で刻一刻と日が短くなるこの季節、秋の日はつるべ落としとも言われる中、自分の体力と日照時間にチャレンジしてみたかったのでしょうか。今回ご紹介いたします登山の登山計画は所々に休憩や撮影時間を考慮してこんな感じとなっております。

大倉 4:30→ 塔ノ岳 8:00→ 丹沢山 9:10→ 蛭ケ岳 11:00→ 丹沢山 13:00→ 塔ノ岳 14:00→ 大倉 16:30

そんな前置きはさておき、見晴茶屋からの登山道を朝日の差し込む中、足早に進んでいきます。

朝日が差し込む登山道登山道から見える富士山と月

まだ夜が明けぬ真っ暗な登山道をヘッドライトの灯りだけを頼りに登ってきたはずなのに5分程の小休止を取りでもすれば自分の目前を多くの登山者が通り過ぎて行きます。大倉から塔ノ岳を目指すこの大倉尾根コース、丹沢山塊でも屈指の人気コースである事を再認識させられます。

注意して登山道を進んで行くと秋にも多くの花が咲いている事に気づかされ登山道脇にはホトトギスやアザミを見かけます。ホトトギスの花は白色に紅紫色の斑点が多数あり名前からもわかるように鳥のホトトギスの胸の模様に似ていることからこの名前になったと言われており花は親指ほどの大きさしかありませんがこれでも立派なユリ科の植物になります。写真右はアザミですが花の形状や花期からタイアザミでしょうか。

登山道に咲くホトトギス登山道脇のアザミ

花立山荘前ではまだ雪化粧をしていない夏富士が綺麗に見えていました。花立山荘前からですと富士山の裾野が少し隠れてしまいますが花立山荘から少し登った木道あたりでは富士の裾野を隠す山々も無くさらに雄大な姿を見せています

花立山荘前から望む富士山花立山荘先の木道から望む富士山

時折大きく深呼吸、時折柔軟とふくらはぎのストレッチ、そして時折景色をおかずに塔ノ岳山頂までの標高を確実に削っていきます。通称バカ尾根と言われるこの大倉尾根、何度登ってもやはり登りごたえのある登山コースで塔ノ岳山頂に到着した時の適度な運動量と達成感が気持ちのいいものです。

塔ノ岳山頂

早朝の塔ノ岳山頂は空気、風、朝日全てが清々しく非常に気持ちのいいものです。塔ノ岳は先にも述べましたが首都圏からのアクセスの良さに加え、低山であるが故の適度な登りごたえと達成感、そしてこの展望から非常に人気が高く週末にもなると日中の山頂は常に登山者で溢れかえっています。そんな多くの登山者を避けて山頂を堪能したい方などはやはりこのくらいの時間に登られてみるのもいいかもしれません。ちなみに左側の写真が早朝の塔ノ岳山頂で右側の写真がその日の午後の塔ノ岳山頂になります。早朝には数人の登山者を見かける程度ですが正午過ぎにもなると数えきれないほどの登山者で賑わいを見せます。

早朝の塔ノ岳山頂正午過ぎの塔ノ岳山頂 早朝の塔ノ岳山頂早朝の塔ノ岳山頂 早朝の塔ノ岳山頂

塔ノ岳から丹沢山

ここから先は塔ノ岳山頂を奥まで進み尊仏山荘の脇を左手に回り込むように進むと丹沢山に向かう登山道が見えてきます。

蛭ヶ岳と丹沢山を目指す指導標塔ノ岳から丹沢山を目指す登山道

塔ノ岳山頂から下りで始まる丹沢山への登山道、軽やかな足どりで下っていくと木道が見えたあたりからこれから向かう丹沢山と蛭ケ岳が姿を現します。 ・・・とそんなに近いはずはありませんね。塔ノ岳山頂から少し下った辺りから前方に見える山々は右手が丹沢山の前衛となる竜ケ馬場になり左手に見える小高い山が不動ノ峰や棚沢ノ頭あたりになり、これらの前衛の山々を越えていくと先に丹沢山と蛭ケ岳が姿を現します。

塔ノ岳から丹沢山方面に見える山々塔ノ岳から丹沢山を目指す登山道

この場所を過ぎると登山道は登りへと変わります。

塔ノ岳から丹沢山を目指す登山道塔ノ岳から丹沢山を目指す登山道

日高も近くなったあたりの丹沢主脈線、左を見れば綺麗な夏の富士山、振り返ると山頂に尊仏山荘の頭をひょっこりだした塔ノ岳が見えてきます。

振り返ると塔ノ岳山頂に見える尊仏山荘丹沢主脈線から望む夏の富士山

塔ノ岳から1kmほどで中継地点の日高に到着しますが日高は指導標が佇んでいるだけでベンチがある訳でもなく、特に展望がある訳でもありませんので先を急ぎ竜ヶ馬場まで進んだほうが休憩をとるにはお勧めです。

日高周辺の景色日高の指導標

日高から先のこの辺りは非常に開けた感じで高木もまばらなため明るく非常に癒される登山道となっています。さらにこの日は晴天に気持ちのいいそよ風付きと至れり尽くせりでした。右を向けば朝日、前には優しい感じの山々、左を向けば富士山と最高のビュースポットかもしれません。

日高から竜ヶ馬場までの景色日高から竜ヶ馬場までの景色 日高から竜ヶ馬場までの景色日高から竜ヶ馬場までの景色

塔ノ岳から気持ちのいい歩きやすい登山道を進み40分ほどで竜ケ馬場に到着します。少し手前の日高では特にベンチなども無く休憩には不向きでしたがこちらの竜ケ馬場には数台のベンチが並び東側の展望が開けているため休憩をとるにはもってこいの場所になります。

竜ヶ馬場の指導標竜ヶ馬場のベンチ

百名山 丹沢山山頂

竜ケ馬場から30分ほど歩くと百名山に数えられる丹沢山山頂に到着します。丹沢山山頂からは西側に富士山を望む事ができますがその他の方角は木々に囲まれておりあまり展望はよくありません。ただ山頂自体は開けており明るい感じで気持ち良く休憩をとることができますし山頂に建てられているみやま山荘で休憩や宿泊をすることもできますので一度立ち寄られてみてはいかがでしょうか。

丹沢山山頂丹沢山山頂の石碑 丹沢山山頂

本日はここより先の蛭ヶ岳まで一気に登るプランのため先を急ぐこととし、丹沢山を後に次の中継地点となる不動ノ峰を目指します。

蛭ヶ岳を目指す指導標丹沢山から蛭ヶ岳を目指す登山道

丹沢山山頂から少し下った所にはヤマトリカブトが咲いていました。ヤマトリカブトの花期は8月~10月となり先日訪れました檜洞丸山頂付近でも数は多くはありませんでしたが姿を見かけました。トリカブトと言えば数年前にニュースで草全体に毒があることが知られることになった花でもあり名前だけは聞いたことがある方も多いかもしれません。

ヤマトリカブトの花ヤマトリカブトの花

先にも触れましたが塔ノ岳から先の登山道、特に丹沢山から先は笹原の草原のように下草のみの場所が多く天気がいいと非常に清々しいものです。ただ逆に悪天候や真夏の猛暑時などには注意が必要で一度天気が荒れ出せば身を隠せるような所はありませんし、夏の太陽を遮るものもありませんのでしっかり水分をとるなどの日射病対策も必要となってきます。

笹原の登山道笹原の登山道

蛭ケ岳まで2.5kmの指導標が見えた辺りからしばらくすると不動ノ峰休憩所が見えてきます。

不動ノ峰休憩所の指導標不動ノ峰休憩所のベンチ

不動ノ峰を越えたあたりから北側の斜面などが若干、裸地化したザレ場のようになりそんな砂礫地にはフジアザミが咲いていました。このフジアザミは高さ1mほどになる大型のアザミ類で茎の先に直径10cmほどの花をつけますが丹沢主脈線でもそんなに数は多くなく、このあたりにまとまって咲いているのを見かける程度でした。

さらに足元に注意しながら登山道を歩いていくと所々にリンドウの花を見つける事ができます。登山道脇、つぼみをいっぱいに膨らまして今にも・・・う〜ん!!!!

登山道脇に咲くフジアザミ今にも咲きそうなリンドウ

パッ!!!!

花を開いたリンドウリンドウの咲く登山道

この先、棚沢ノ頭を越えて500mほどで鬼ケ岩ノ頭に到着します。鬼ケ岩は稜線に並んだ鋭角な大岩で角度により岩の間に富士山を望む事ができ、さらに北西に角度を変えればこれから目指す蛭ケ岳を望む事ができます。そんな鬼ケ岩の先はすぐに急な下りの鎖場となっています。

鬼ヶ岩の指導標鬼ヶ岩から望む蛭ヶ岳 鬼ヶ岩から望む夏の富士山

丹沢最高峰 蛭ヶ岳山頂

鬼ヶ岩から最終目的地の蛭ヶ岳までは残すところ1km程となり、この鬼ヶ岩の鎖場を過ぎたら痩せ尾根を進み再度登り返せば丹沢最高峰の蛭ケ岳山頂に到着となります。

蛭ヶ岳山頂前の登り登山道から見える蛭ヶ岳山荘

蛭ケ岳山頂は神奈川県の最高峰と言うだけあり天候にさえ恵まれれば視界を遮るものはなく遥か遠く景色が霞む先まで望むことができ、蛭ケ岳山荘前の広場からは北東眼下に宮ヶ瀬湖の全貌を見渡す事ができます。

環境情報: 晴れ AM 10:35 34.9℃ 33%  

蛭ヶ岳山頂から望む宮ケ瀬湖蛭ヶ岳山頂から望む富士山方面の景色 蛭ヶ岳山荘蛭ヶ岳山荘 蛭ヶ岳山頂の高木

蛭ケ岳山頂中央の指導標裏辺りに立つ一番高い木がこの木になりますが神奈川県最高峰でも流石にまだこの時期では紅葉とは言えない状況です。

フッ・・・と

この木のテッペンに登れば本当の神奈川県最高峰! と言うのは冗談です。流石の私でも最低限のモラルと常識は持ち合わせているつもりです。(笑

葉の形状から多分カエデ科だとはおもうのですが葉の亀裂数などからしてコミネカエデやアサノハカエデではなさそうですし、ハウチワカエデにしては葉が小さいような気がしますし、そんな浅はかな消去法からオオイタヤメイゲツでしょうか。紅葉が進むのはもう少し先のようですが流石にその時期にはさらに日も短くなっていますので神奈川県最高峰の木の紅葉を日帰り登山で楽しむのは少々難しいかも知れません。

蛭ヶ岳山頂の高木蛭ヶ岳山頂の高木

蛭ヶ岳山頂からの下山

蛭ケ岳山頂からの下山ルートは姫次方面3.3kmと檜洞丸方面4.6km、そしてきた道を戻る丹沢山方面3.3kmに分かれます。

丹沢最高峰 蛭ヶ岳蛭ヶ岳山頂の指導標

下山ルートで見つけた野草、ナデシコ科のビランジでしょうか?葉の色合いなどが若干違うようにも見えますが。この花、今回の登山ルートでもここで見つけたものしか見当たらず時期的なものなのか、それとも元々あまり見られない種なのでしょうか。

下山途中で見つけた野草下山途中で見つけた野草

正午近くになると雲がではじめ太陽の日差しを遮ってくれました。塔ノ岳から丹沢山を経由して蛭ケ岳山頂を目指すこの丹沢主脈線は他の登山道に比べ高木が少なく太陽の日差しを遮るものが何もありませんので真夏の登山は非常に過酷で暑さとの戦いとなります。そんな真夏を避け、今回は9月下旬の登山となりましたがそれでもまだ天気の良い日中にはかなりの暑さを感じる時期でもありますので日中に日陰を作ってくれる雲は本当にありがたいものでもあります。まだ雲もほとんどない明方に蛭ケ岳までの景色は堪能し思い出の写真も沢山撮らさせて頂きましたので登山に疲れヒートアップした身体には最高の天候となりました。

丹沢最高峰 蛭ヶ岳への日帰り登山 登行距離がそれなりにあり、日照時間や天候にも左右されやすいもので年間を通しても快適に登れる時期は限られてしまうものではありますが一度チャレンジされてみてはいかがでしょうか。

お疲れ様でした。