マムシ・ヤマカガシなどの蛇対処法 ~丹沢登山LIFE.com

マムシ・ヤマカガシなどの蛇対処法

   

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マムシ・ヤマカガシなどの蛇対処法

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体は小さいのですが毒蛇も山で出会う動物の中では怖い存在です。山の中ではすぐに手当てをすることができないので普段以上に細心の注意を払う必要がありますし、手当の仕方も下界とは若干変わります。

日本には10種類を超える毒ヘビがいますが山歩きをするときに気をつけなければならない毒ヘビはマムシとヤマカガシの2種類です。

毒ヘビに関する基礎知識

毒ヘビは大きくわけると次の3種類に分けられます。まず一つ目が後牙類で奥歯が毒牙になっているタイプの毒ヘビで毒は牙によってつけられた傷に垂らされるだけというどちらかというと原始的なタイプで日本に生息するヘビの中ではヤマカガシがこのタイプです。

このタイプの毒は血液の凝固を妨げます。20分~数時間以内に血液の中で複雑な反応が起こり、全身の血液が凝固能力を失って血尿、血便、皮下出血、肝機能障害などの症状が現れます。

しかしヤマカガシに襲われた場合は半日~1日経っても変化がなければ大丈夫です。歯ぐきや皮下からの出血が確認できたら病院へ急いでください。

次のタイプが溝牙類で上あごの一番前の左右一対の牙が毒牙になっているタイプです。毒牙は注射針のように管状になっていてかみつくと毒が注射される仕組みになっていますがかつて溝がついているだけだったころの痕跡が毒牙に残っているため溝牙類と呼ばれています。

毒は神経障害を起こし、日本に生息するヘビの中ではウミヘビの仲間や南西諸島に生息するハイ、ヒヤンなどがこのタイプですが登山者が襲われる心配はまずないでしょう。

最後にもっとも進化したタイプの毒ヘビが管牙類で溝牙類同様、上あごのいちばん前の左右一対の牙が毒牙になっていますが長さはより長く、溝の跡も消えて完全な注射針状になっています。

日本に生息するヘビの中ではマムシやハブがこの仲間でこのタイプの毒は身体の組織を破壊しますのでかまれるとハチに刺されたような刺激があり、5分~10分くらいで腫れてきますがこれは組織や細かい血管の壁が溶かされることによりリンパ液や血液が皮下に漏れ出すからです。

かまれた場合の応急処置

ヘビにかまれた場合はまずしなければならないのはかんだヘビがなんであったかを確認することです。かみ跡で前牙2本の跡があったら毒ヘビと判断すると書かれている本もありますが実際にははっきりわからない場合がほとんどですし、ヤマカガシのように奥歯が毒牙という種類もいます。一番確実なのはやはりかんだヘビを目で確認することです。そしてその特徴が毒ヘビのものと一致するかどうかを確かめます。ただしよくわからないからといってよく言われる尻尾を持って鎌首をもたげたら毒ヘビという確認のしかたは絶対にやめましょう。もし毒ヘビだったらもう一回かまれる危険性があります。彼らは毒の全量を一気に注入するわけではありません。

もしかまれたのが毒ヘビと判断されたときは次のような処置が必要となります。もし毒ヘビにかまれても決して慌てないことです。慌てると脈がはやくなって毒の回りが早まります。マムシやヤマカガシの場合、数時間で手遅れになるということはまずありません。また死亡率自体もほとんど0に近いほど低いですのでまずは落ち着きましょう。移動しなければならない場合は走らないようにしてください。もしかなりの時間が経過したとしても血清は十分有効です。

毒ヘビにかまれた場合の処置というと真っ先に傷口を切開して毒を吸い出し、心臓に近い側を縛るという方法が思い浮かびますが最近はこの方法はしないほうがいいという考え方が一般的です。毒は注入されると瞬時に分散するため切開して吸い出しても排出できる量はわずかなものでかえって傷口を広げてしまいます。また口の中に虫歯などの傷がある場合はそこから毒が吸収されてしまいますし、ヤマカガシなどの毒の場合はたとえ傷がなかったとしても粘膜の表面から吸収されるのでかえって危険です。また縛る方法は毒をかみ傷の周辺に留めることになるためその部分の組織が壊死して深刻な後遺症を残すことにもなります。

血清を打つときは医師の手で

山では医療機関に到着するまでに時間がかかります。ならば血清を携帯すればよいのではないかと考えるかもしれませんがこれはすべき行動ではありません。毒ヘビ用の血清は馬の血清から作られており、これを人体に注入すると場合によっては致命的なショックを引き起こす危険性があります。そのため医療機関では血清を使用する前にショックが起こる可能性があるかどうかを確認し、万一ショックになっても対応できる用意をしてから抗生物質や消炎剤を併用しながら治療します。また血清病と呼ばれる筋肉痛、関節痛、発熱などを伴う後遺症が起きる可能性もあり、場合によっては元の毒による症状よりもひどい場合もあります。ですから素人療法は絶対にしないようにしましょう。

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