登山・山登りでの悪天候 雷 ~丹沢登山LIFE.com

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山には街中に比べてはるかに多くの危険が存在します。大雨や雷、霧などの悪天候、落石や雪崩、鉄砲水などの自然現象、クマ、サル、イノシシ、毒蛇などの動物やハチなどの昆虫、ウルシなどの植物による外傷、そして高山病などの病気やけががあります。

一つ一つ挙げていたらきりがありませんがこれらの危険を知っているのといないのとでは行動する上での慎重さがまるで違ってくることでしょう。必要以上に恐れることはありませんが危険だけはしっかり認識しておけるようにここではそのような山での危険をいくつか取り上げてみます。

雷の恐ろしさ

大気の摩擦で発生した大量の電気が蓄えられきれずに放出されるのが雷です。ときには数億ボルトにも達するその高電圧の威力は凄まじく、像でさえ何頭もの群れが連鎖感電死するほどですから人間などひとたまりもありません。山であう悪天候の中でも雷ほど恐ろしいものはないでしょう。特になんの退避所もない稜線で遭遇する雷の恐ろしさは筆舌に尽くしがたいものがあります。

雷に遭わないためには

いちばん確実な方法は天気予報などをチェックし、可能性がある日には山へでかけないことです。とはいえ行ける日の限られている人はそうも言っていられないでしょうからそのような場合はなるべく早朝に登り始め、雷雨に遭いやすい午後3時ぐらいまでには行動を終えるようにします。しかし不幸にして雷雲の接近に遭遇してしまったらどうすればよいでしょうか。

落雷があっても車のような金属の箱の中であれば安全です。しかし山にそんなものを担いでいくわけにはいきませんので落雷を受けないためには逃げるしかないのです。雷鳴が聞こえてきたらまず雷雲までの距離を把握できる体制を整えましょう。音速は毎秒340mですから雷雲までの距離は毎秒340m×光ってから雷鳴が聞こえるまでの秒数で求めることができます。稲光がわかりにくい場合はAMラジオを用意しておき周波数を1600Hz以上に合わせておくと雑音で判断できます。初期の雷鳴は雷雲が20~30km先に来たあたりで聞こえてくるので雷雲の移動速度が平均的な時速約50kmとすれば、早ければ約24分後には到達するわけですからのんびりしてはいられません。

雷雲までの距離を把握したらなるべく早く安全地帯へ避難しましょう。稜線上にいるときはその場所がいちばん高い所でなくても安心はできません。雷雲の進行方向と逆の低地へ逃げるのがもっとも手堅い方法です。なお、避難の際は集団でくっついて避難しないようにします。人体は絶縁体に近いのですがわずかに電気を帯びていてこれを向かい合わせると即席コンデンサーのようになってしまうからです。

1967年8月1日に松本深志高校2年生46人が雷に襲われ、うち11人が死亡、13人が重軽傷を負った事故などはその典型的な例でしょう。お互いが見える範囲でなるべく離れて行動するようにしてください。また、頭部や胸には金属をつけておかないようにしましょう。上半身から入電すると呼吸中枢を破壊されて即死します。ただしズボンのジッパーなど下半身の金属類は放電を誘導し体内への入電を減らすのでこの限りではありません。それとピッケル類を石突きを上にしてザックにつけている人は速やかに外しシャフトを横にして持つようにします。

落雷の安全な角度

大粒の雨は霰や雹になれなかったものなのでこれが降ってきたら雷雲はもう真上まで来ています。これ以上逃げられないというところまで来たら、高いものがあるときはその保護角の中に入りましょう。保護角を求めるには公式がありますがだいたい45度以内と考えておけば問題ありません。立木の下に避難する場合は万一落雷した場合に感電するのを避けるため根元から2m以上は慣れていてください。

保護角に入ったら待避姿勢をとりましょう。大気中には常時きわめて微量の電流が流れていてその電位は地表で0ボルト、1mで100ボルト~130ボルトぐらいと言われていますが雷雲が接近すると1mあたり1万ボルトもの高電圧になります。したがってこれを突き破らないように姿勢はなるべく低くしなければなりません。ただし低い姿勢といっても腹這いは逆効果で人は突然大きな音を聞いたりすると無意識にしゃがんで膝を抱えるような姿勢をとりますがこの姿勢が待避姿勢としても有効です。

その際、耳を押さえて口を開けると少しでも鼓膜の損傷を防ぐことができます。爆弾などに対処する際はさらに眼もおさえますが雷の場合はこめかみから入電すると溶融痕で眼の脇の骨が露出してしまうこともあるのでさほどの効果は期待できません。

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